日曜日◆新潮文庫
 昨日、しんさんを待っている間、本屋さんに寄ってコーヒーショップで読んでいた。本当は仕事仲間の方のおすすめビールがこの近辺に売っていると聞いたので、それを探そうとしたのだが、教えてもらったお店に入るとすぐに見つけてしまったので、時間を持て余して本屋に立ち寄った。すると私の中学時代の夏休みを彩ってくれた新潮文庫の100冊 が数十年経った今でもかわらず(正確に言うとかなりオシャレになってはいたが)大きなスペースを陣取っていた。あの頃たくさん読んで、喜怒哀楽して、「もう他人の作り話(小説の事です)に振り回されたくない!」とノンフィクションしか読まない宣言をした不器用な私。その後、ノンフィクションだと更に悲しい現実を抱えきれなくなって、有名人のエッセーや、旅日記、インタビュー等々当たり障りのないものしか読まなくなってしまった。しかしながら最近、「作り話の中に、筆者の伝えたかった事や生活背景が織り込まれている事もある」という 大人なら誰でも知っている事実に35歳にして気が付き、昔背を向けた幼なじみに再会したような気分になって二冊買った。そしてアイスコーヒーを飲みながらひたすら読んだ。
 久々に新潮文庫を読んで、いずれは娘たちにも手に取って欲しい作品を集めたいと思った。というのも、私の新潮文庫デビューは父の本棚から拝借した悲しみよこんにちは だったから。カバーが無くなっていて、薄茶色の表紙に葡萄の絵が描いてあったのを今でも鮮明に覚えている。今の表紙は少しデザインが違っていたのだが、相変わらず葡萄のマークが載っていて嬉しくなってしまった。紐の栞が付いているのも素敵。文庫本って数が増えても控えめな大きさだから好きだ。

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